はじめに

シーガル研修・研究機構では、「皆様の実践や困りごと、悩み、ジレンマが神奈川県をはじめ全国で働く支援者の力になる」をテーマとし研究事業を行っています。福祉の現場でお勤めの皆様が実践してきたこと、困りごとをテーマとした論文を作成・公開することで、同じような悩みをお持ちの福祉事業所職員の力になることを目指しています。

研究事業概要

この研究事業は福祉の現場で働く方にご参加いただき、実践や困りごとを論文にまとめ、公開することにより同じ悩みを持っている人たちの力になることを目的として実施しております。

福祉の現場で働く人は、多くの事例や利用者さんを通してさまざまな実践を積み、活躍されています。そのなかで感じた「今、支援で困っている」「想いはあるがジレンマがある」などの課題、実践経験や想いはとても大切です。ぜひとも福祉事業所で働く皆様に伝えて欲しいと考えております。

自分の実践してきたことをじっくりと振り返る機会、それを伝える機会、悩んでいることをじっくりと考える機会は意識しないとなかなか作れません。また頭の中で考えるだけでなく、自分で文章を書き、客観的に実践を振り返ることが大切です。書くことによって、改めて知ることができます。またほかの人の考えを知ること、先行研究や最新の動向を知ることも今後の支援にプラスになっていきます。

<活動期間>
3ヶ月(2回/月)・・・参加メンバーと意見交換をします。福祉経験の豊富な講師の方々が皆様に寄り添いアドバイスをいたします。
研究の成果は論文集としてまとめ、当機構のホームページにて公開いたします。

第1期、第2期 研究事業のご報告

当機構ではこれまで第1期、第2期と研究事業を開催してまいりました。
第1期は2023年1月から3月にかけて7名のかたに、第2期は2023年11月から1月にかけて4名のかたにご参加いただきました。月2回、当機構のセミナールームに集合し(遠距離や業務都合のある方はZOOMで参加)、それぞれが抱えている課題や実践結果を論文としてまとめました。自分の実践を見直す、同僚、利用者、ご家族にアンケートを行う、他の参加者から意見を求めるなど、積極的に取り組んでくださいました。3か月間の集合研究会後に論文の最終仕上げ作業、論文集の発行を行い終了となりました。
論文は下記で公開いたしますのでぜひお読みください。

公開中の論文

第1期、第2期の論文をご紹介いたします。

執筆者所属論文タイトル執筆年月
石井まいこ社会福祉法人県央福祉会中途障害者の方の人生観から学ぶ支援のあり方2023.3
石井勇祐社会福祉法人県央福祉会大規模な福祉事業所の課題と組織統一への提言2023.3
大瀧英敏社会福祉法人県央福祉会ダウン症の退行への有効な支援を考える2023.3
片岡啓社会福祉法人県央福祉会地域作業所におけるTEACCHプログラム実践報告2023.3
片岡啓社会福祉法人県央福祉会地域作業所におけるTEACCHプログラムの体制整備2023.3
小玉洋丈社会福祉法人県央福祉会楽しく仕事を行うことができない理由は何か2023.3
中村洋介社会福祉法人県央福祉会重い知的障害を伴ったASDの方への意思決定支援を実施して分かったこと2023.3
渡邉美結社会福祉法人県央福祉会医療ケアの必要な利用者をグループホームでみていくには2023.3
石井勇祐社会福祉法人県央福祉会大規模な福祉事業所の課題と組織統一への提言 Part 2 足並みをそろえるための実践記録2024.1
梅村和社会福祉法人県央福祉会孤立型の業務特性がある相談支援事業所の活性化とストレス対策2024.1
柏木幸子ナギサポート「社会福祉法人におけるメンタルヘルス相談室」の役割2024.1
中村洋介社会福祉法人県央福祉会( 一人ひとりが)その人らしい生活を送るために必要なこと2024.1

研究活動の流れ

支援をする上での困りごと、今まで実践してきたことをみつめなおします
支援をするうえでの困りごと、これがあるから実践できない、支援したいけどできない、今までの実践経験を振り返りたいなど、テーマを考えます。
論文作成をしたいけれどテーマが決められない方には、どのようなテーマにするか、講師がご相談にのります。

 

メンバー、講師と共に課題に取り組む
研究はあなた一人ではなく、メンバー、講師と行います。参加メンバーは最大10名までとしています。月に数回、当機構のセミナールーム(神奈川県大和市)に集まり、メンバー、講師とともに皆さんのテーマについて、話しあいます。研究の期間は3か月を予定しています。

 

論文にまとめます
研究期間中には、話し合いで気づいた点を論文にまとめていき、完成を目指します。この中で気づいたことを実践してみたり、関係者にアンケートをとってりします。その結果が上手くいっても行かなくてもその実践した内容を論文にまとめてることが重要です。うまくいったことはもちろん、想定した結果にならなかったことも十分な成果です。論文の作成にあたり、書き方などは講師より指導いたします。
研究期間中は話し合い、実践、論文作成を繰り返し行っていくことになります。毎月集まっていただき、参加メンバーに論文を見てもらい、あなたも他のメンバーの論文を読み、意見交換をしていきます。

 

論文完成
研究期間終了後、皆様に論文を完成していただきます。
論文は当機構で取りまとめ、論文集を作ります。
また当機構HP等で公開します。

研究参加者

この研究事業では以下の参加条件のもと、ご参加いただいております。

ご参加条件

  • 福祉事業所(障がい系に限定いたします)。事業種別は問いません。
  • 利用者支援について、困っていること、ジレンマがある方。
  • 今までの実践内容・体制などについてのテーマがある方。
  • 年齢、経験年数、性別、役職は問いません。
  • 作成した論文の公開に承諾いただける方。

講師

下記の方々に講師としてご協力いただきました。

  • 三島卓穂氏
  • 西岡秀樹氏
  • 平山正友氏
  • 鈴木和人氏
  • 須田文彦氏

お問い合わせ

その他

  • 第3期の研究事業の参加者の募集は終了しました。次回の募集時期は未定です。